形状記憶合金糸を用いた触覚ディスプレイと微小振動の発生確率密度制御による触覚感覚の呈示
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概要
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本稿では,形状記憶合金糸を振動アクチュエータとして利用した新しい触覚ディスプレイを提案し,各アクチュエータを駆動するパルス信号を,その発生確率密度によって制御して触覚感覚を呈示する手法について述べる.著者らは糸状に加工した形状記憶合金が温度により伸縮する特性を利用し,数Hz〜数100 Hzのパルス信号によって微小振動を発生する小型アクチュエータを開発し,これを触覚呈示に用いる手法を提案してきた.本研究では,複数個の形状記憶合金糸のアクチュエータを面状に配置した触覚ディスプレイの構築を行った.本アクチュエータは,パルス信号を与えることによってその周期に同期して微小振動を発生するが,ランダム発生パルスによって各アクチュエータを駆動することにより,様々な触覚感覚を呈示できることが分かった.さらに,パルス信号の発生確率密度を時間的に変化させることにより,面のテクスチャや,物体をなぞった感覚を生成できることを明らかにした.本稿では,まずこれらの触覚感覚の呈示手法について述べ,実験による本ディスプレイの有効性の評価について述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2008-12-15
著者
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