糸状形状記憶合金の振動を利用した高次知覚生起による触覚呈示(ヒューマンインタフェース基礎,<特集>インタラクションの理解とデザイン)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
形状記憶合金を利用した薄型触覚呈示デバイスの構築と,触覚の高次知覚であるファントムセンセーション(PS)および仮現運動(AM)による触覚情報呈示について述べる.糸状に加工した形状記憶合金が温度により伸縮する特性を利用し,これを呈示部に応用した小型振動アクチュエータを作成した.本アクチュエータは,振動呈示部が2mm程度であり,これを周期信号により駆動させることによって,1〜300Hzという広い周波数範囲で明確な振動刺激の呈示が可能であることが分かった.また複数個のアクチュエータを面状に配置して,触覚呈示デバイスとして利用することにより,触覚の高次知覚であるPSおよびAMの生成が可能であることを確認した.振動強度や呈示周波数の変化など,様々な条件下で触覚感度の評価を行い,2個の刺激子間の任意の位置への触知感覚の呈示や,なぞるような触覚感覚の呈示が可能となることを明らかにした.また被験者による触覚情報呈示実験を行った結果,触覚感覚の認識や弁別が十分に可能であり,薄型触覚呈示デバイスとして新たな情報呈示手段になりうると考えている.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 2007-12-15
著者
関連論文
- 触覚呈示研究を通して見えた触覚の難しさと将来性(平成21年度論文賞の受賞論文紹介)
- 糸状形状記憶合金の振動を利用した高次知覚生起による触覚呈示(ヒューマンインタフェース基礎,インタラクションの理解とデザイン)
- 触覚呈示デバイスを用いたなぞり感覚の呈示
- 触覚呈示デバイスを用いたなぞり感覚の呈示(コミュニケーション支援及び一般)
- 触覚呈示デバイスを用いたなぞり感覚の呈示(コミュニケーション支援及び一般)
- 触覚呈示研究を通して見えた触覚の難しさと将来性
- 形状記憶合金糸を用いた触覚ディスプレイと微小振動の発生確率密度制御による触覚感覚の呈示
- 触覚の高次知覚を利用した振動刺激による触覚呈示
- 2A1-G7 声道物理モデルの聴覚フィードバックによる音響生成(26. Computational Intelligence)
- 食道発声・脳性麻庫患者音声の明瞭化フィルタリングとDSPへの実装(福祉とコミュニケーション)
- ジェスチャからのインテンション抽出に関する一考察
- ジェスチャからのインテンション抽出に関する一考察(コミュニケーション支援及び一般)
- ジェスチャからのインテンション抽出に関する一考察(コミュニケーション支援及び一般)
- 発話ロボットの発話動作獲得と歌声の生成
- スペクトル包絡と調波構造の強調処理による食道発声音声の実時間明瞭化
- 櫛形フィルタによる食道発声音声の実時間明瞭化フィルタリング(福祉情報工学と画像処理、一般)
- 発話ロボットを用いた聴覚障碍者のための発話訓練
- 発話ロボットを用いた聴覚障碍者のための発話訓練(コミュニケーション支援及び一般)
- 発話ロボットを用いた聴覚障碍者のための発話訓練(コミュニケーション支援及び一般)
- 聴覚フィードバックによる発話ロボットの声真似動作の生成(分析、生成と評価)(音声とコミュニケーション及び一般)
- 聴覚フィードバックによる発話ロボットの声真似動作の生成
- 視触覚の同時刺激によるテクスチャ感覚呈示システムの構築とその評価
- Dual-SOMの位相構造学習に基づく発話ロボットの自律的音声獲得
- 微小振動子アレイによる触覚呈示とテクスチャ感覚の評価
- 雑音環境下における音声インタフェース構築のための特定話者のセンシング
- 雑音環境下における特定音響のセンシング
- 人工音声〜声道物理モデルの聴覚フィードバック制御に基づく音声生成(『からだ』と『カラダ』)
- 顔インタフェース構築のための視線・顔部品認識(福祉とコミュニケーション)
- 次世代型生産・流通システムの構築に向けて : 人間中心の感性生産システムへの一提案
- 高齢者・障碍者支援のための画像処理技術
- 力覚および視線により操作可能なモニタデバイスの開発
- マルチモーダル手話データベースとジェスチャを入力としたデータ検索
- 2P1-I07 力覚操作可能なモニタによるジェスチャ認識