公共空間におけるプライバシーとしての匿名性 : 倫理的に許容されうる監視システムはあるか?(ソーシャル・ネットワークと情報教育関係)
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概要
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本稿では、Nissenbaumの議論を参照して匿名性とは公共空間におけるプライバシーであると主張し、なぜ私たちが匿名性を欲するのか分析を加えたうえで、被監視者たちの匿名性を保持する監視であれば、プライバシー保護の観点から見ても許容されうる可能性があることを示す。しかしながら、被監視者たちの匿名性を確実に保証する監視システムを構築することには、現実的にはいくつもの困難が存在するし、監視・窃視を手放しで肯定する議論は社会的不安を増すか、少数者に対する配慮を減少させる。したがって、インターネット上であっても、現実の公的空間であっても、監視装置の開発・設置・運用は慎重でなければならない。
- 2009-12-04
著者
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