日本産クリタケ自然集団内のミトコンドリアDNAの変異性
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概要
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日本の11県(北海道,青森,岩手,秋田,山形,福島,群馬,長野,岐阜,京都,および鳥取)から採集した野生クリタケ32菌株における遺伝的変異性を検討するために,ミトコンドリアDNA(mtDNA)のRFLP分析を行った.野生クリタケ32菌株は,それぞれ固有のEcoRIおよびEcoRVのmtDNA RFLPパターンを示した.制限酵素断片のサイズの総和から,クリタケmtDNAのサイズは53.4-84.4kb(平均:69.4kb)と推定された.制限酵素断片の有無に基づいて算出した各野生株間の遺伝距離の値は,これまで調査されたシイタケ,ヒラタケ,およびナメコと比較して明らかに大きく,クリタケ自然集団内においてmtDNAの高い変異性が保持されていることが示唆された.また,クリタケmtDNAの変異と地理的分布の関連性はほとんど認められなかった.
- 2009-07-31
著者
-
山田 明義
信州大学
-
福田 正樹
信州大学農学部
-
増野 和彦
長野県林業総合センター
-
伊藤 恵理
信州大学農学部
-
山田 明義
信州大学農学部
-
細川 奈美
長野県農村工業研究所
-
西澤 賢一
長野県農村工業研究所
-
山田 明義
信州大・農
-
西澤 賢一
(社)長野県農村工業研究所
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