<大学>の社会的構築
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概要
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近年,大学教育改革や大学におけるFD(faculty development)に関する議論が盛んにおこなわれているが,<大学>という概念はあいまいなまま社会的に構築されていると考えられる。本研究では,はじめに,<大学>という概念が日本においてあいまいになっている歴史的な理由を手短に検討した。本研究の目的は,まず,学生が高校から大学に入学し,大学の学業文化に参入した際の違和感を調査によって検討し,さらに,その違和感を基礎にし,高校から大学への学業文化移行や大学とは何かということを題材とした,大学授業を相対化する授業実践をおこない検討することであった。その結果,多くの学生が大学における授業の運営システム,教員の態度・様子,教授法,自由放任さ,まわりの学生の態度・様子に驚きを感じていた。また,授業実践で,学生は教養教育,自由,大学の学校化といったことに注目した。大学や大学授業の概念を相対化し,それぞれの大学授業実践や大学授業研究の位置づけをはかり,大学教育学の構築に向かうことの必要性が議論された。
- 日本教育方法学会の論文
- 2003-03-31
著者
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