エゾスジグロシロチョウの発香器官分泌物には化学的な二型があるか?
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概要
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山口県と北海道で採集したエゾスジグロシロチョウ雄成虫の香気物質の化学分析を行った.山口個体群の大部分の個体の発香器官分泌物はよく知られたリナロール,ネロール,ネラールおよびゲラニアールなどから構成されていたが,他の個体は化学構造の異なるモノテルペン系成分(未同定)を分泌することがわかった.そこで前者をI型,後者をII型と呼ぶことにする.一方,北海道個体群についても調べたところ,それらはII型であることが判明した.これらの知見は,本種において雄の発香器官分泌物の化学的多型に基づく少なくとも2つの系統が存在することを示唆するものである.
- 2001-09-30
著者
-
中井 衛
UBE Scientific Analysis Laboratory, Inc.
-
本田 計一
Division of Environmental Sciences, Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University
-
上田 秀雄
UBE Scientific Analysis Laboratory, Inc.
-
大村 尚
Division of Environmental Sciences, Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University
-
上田 秀雄
Ube Scientific Analysis Laboratory Inc.
-
本田 計一
Graduate School Of Biosphere Science Hiroshima University
-
大村 尚
Graduate School Of Biosphere Science Hiroshima University
-
中井 衛
Ube Scientific Analysis Laboratory Inc.
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