PETと脳神経外科診療(<特集>ニューロイメージングの進歩)
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概要
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PETは,形態診断ではわからない脳の正常機能や疾患時の異常,脳腫瘍の代謝などの情報を提供してくれる有用な診断機器である.近年PETは,全身の癌の診断に不可欠な手法として認知され,わが国では一般病院にも広く導入されてきたが,脳神経外科の臨床に広く応用されているとは言い難い状況である.本稿では,著者が約20年にわたり行ってきたPETの脳血管障害,脳腫瘍,てんかん外科,神経外傷の臨床における実用例や臨床研究を振り返り,これら領域での現時点でのPETのもつ可能性と制限に関し概説した.そして,この手法が本来もっている大きな可能性を脳神経外科臨床において活用していくためには,現時点ですでに有効性が認知されながら実用化されていない診断薬の一般臨床利用を実現していくことが重要であることに関し言及した.
- 2010-06-20
著者
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