ヒョウモンチョウ2種(タテハチョウ科,ヒョウモンチョウ亜科)による食草外産卵と卵被食との関係
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概要
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ツマグロヒョウモンArgyreus hyperbiusとミドリヒョウモンArgynnis paphiaの食草外産卵について調べた.母蝶による産卵場所は,食草およびそれ以外のものを含むケージの中で,卵の被食率は野外の自然条件下で調べた.ツマグロヒョウモンは,食草にも食草外にも産卵したが,石や枯れ葉よりは生きた植物に多く卵を生み,また食草近くに多く生む傾向を示した.ミドリヒョウモンは食草から離れたケージの上部に産卵した.ミドリヒョウモンの卵の被食率は地表付近で高かったことから,本種の高所への産卵習性は,地上捕食者から卵を守るために進化したものと思われた.一方,しばしば見られたマグロヒョウモンの食草外産卵については,被食回避や,産卵習性の移行の可能性を検討した.
- 2010-03-15
著者
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柴田 洋昭
Department of Zoology, Faculty of Science, Kyoto University
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今福 道夫
Department of Zoology, Faculty of Science, Kyoto University
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柴田 洋昭
Department Of Zoology Faculty Of Science Kyoto University
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今福 道夫
Department Of Zoology Faculty Of Science Kyoto University
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