静岡地方気象台のウインドプロファイラで観測された2003-2007年の上層風
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概要
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航空機の安全航行や大気汚染濃度予測に重要な上層風の特性を明らかにするとともに、観測装置の有用性確認のため、2003 年〜2007 年の5 年間に静岡地方気象台で観測されたアメダスとウインドプロファイラのデータを統計解析し、地上から海抜2182mまでの風向出現頻度と風向別平均風速を表す風配図を年別、季節別、高度別に作成した。まず、1 年間の全データを用いて、季節を表す3ヶ月間の特性を季節の中央の1ヶ月間で代表できることを確認して、5 年間の統計解析に適用した。その結果、次のような季節の特徴がわかった。地上は季節ごとに異なった風向頻度を持つ。春は風向が定まらず、夏は北東と南、秋は北寄り、冬は西よりである。408mと704mの卓越風向は北東と西である。特に冬は西寄りの風が多くなる。また、408mと704mは静岡市周辺の山の影響を大きく受けている。999m以上は秋を除き、概ね西寄りの風が卓越する。秋は999mで東北東寄りに卓越し、1295m で西風が増え、2182m ではほとんど西風になる。年別の解析では、季節別、高度別に見て風配図に特別の経年変化は表れず、高度差による特性にも特別な経年変化は表れなかった。このように有用な情報が得られたので、観測装置の有用性も確認された。
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