卵の調理に関する食品組織学的研究(第2報) : ゆで卵の卵殻膜について
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概要
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ゆで卵の殻のむきにくさには卵殻膜の性状も関係があると考えて, 卵殻膜の調理に関する性状を組織学的に調べた結果は次のとおりである。(1) 卵殻膜は成分の異なる太い線維と細い線維および線維間の物質からなり, 明瞭な層状は見られない。太い線維には空胞の見られるものがあり, その染色性は複雑である。(2) 太い線維は加熱時間の長いものに膨潤による形態の変化が顕著である。また, 加熱後急冷のものは室温放置のものよりこの変化が少ない。(3) 卵殻膜の外層のムチン様物質は加熱により状態が変化し, 軟らかゆでではリング状を示すが加熱時間の長いものでは一様に拡がっている。
- 日本調理科学会の論文
- 1973-02-20
著者
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