高齢者看護の実践能力を構成する項目作成の試み
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概要
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本研究の目的は,学士課程卒業者の高齢者看護の実践能力を高めるための教育支援のあり方を追究するために,高齢者看護の実践能力を構成する項目作成を試みることである.関連する3つの文献から導いた高齢者看護の実践能力を示す小項目は122みられ,類似性に基づいて分類・整理した結果,中項目は31,大項目は12であった.大項目は,【倫理的基盤に則り,高齢者個々の人権を擁護し,意思決定を支え,その人らしい生き方を支える援助ができる】【人生の終末期にある高齢者とその家族の心身の苦痛や苦悩を緩和し,安寧に過ごせるようにし,高齢者の自己実現に向けた援助ができる】【高齢者の特性をふまえた看護を実践するために,個人や組織内のケアのマネジメントを行い,看護職としての役割や責務を果たすことができる】【高齢者や家族が社会資源を活用し,ニーズを充足できるように,保健・医療・福祉の専門職や地域の人々と連携・協働した援助ができる】などであった.12の大項目は,高齢者を看護する際に必要となる看護実践能力を構成する内容を示すものと考えられた.
- 日本老年看護学会の論文
- 2008-11-01
著者
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