介護施設で生活する高齢者の排便障害の実態とその要因
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
介護施設で生活する高齢者の排便障害および排便を促す対処方法の実態を明らかにすること,さらに,下剤内服者の下痢症状に関連する要因を探索することを目的に調査を実施した.対象は,介護療養型医療施設の入院患者と介護老人保健施設の入所者計278名であった.下剤を内服する者がほほ8割を占める一方で,下痢症状がある者が4割を占めた.排便を促す対処方法は,下剤の内服以外はあまり実施されておらず,下剤に依存した対処方法が明らかとなった.下剤の内服は,下痢症状の出現に関連しており,下剤を内服して下痢がある者は便秘症状が軽減していない傾向が示された.下剤服用者の下痢症状は,機械的下剤の内服,便意がないこと,座位能力が低いこととの関連が認められ,適切な排便行動がとれない高齢者に対する排便援助方法や下剤の使用方法を検討する必要性が示唆された.
- 日本老年看護学会の論文
- 2006-03-15
著者
-
西田 佳世
愛媛県立医療技術大学保健科学部看護学科
-
陶山 啓子
愛媛大学医学部看護学科
-
加藤 基子
名古屋市立大学看護学部
-
赤松 公子
愛媛大学医学部看護学科
-
陶山 啓子
愛媛大学大学院医学系研究科
-
赤松 公子
愛媛大学大学院医学系研究科看護学専攻
-
陶山 啓子
愛媛大学医学系研究科看護学専攻
関連論文
- 術後せん妄の誘発因子に対する高齢患者の反応
- 介護保険施設における看護職員の看護活動と看護に対する認識
- 臨地実習における看護技術経験の実態
- 在宅アルツハイマー病患者の主介護者の介護負担感に影響を及ぼす要因--介護状況と認知症重症度に焦点をあてて
- 高齢脳血管障害患者の生活疲労と疲労関連要因の検討
- 介護施設における身体拘束の実態と職種による認識の比較
- 家族介護者の介護肯定感の形成に関する要因分析
- 在宅高齢介護者の疲労感とその要因分析
- 地域住民の健康意識と愛媛県立医療技術大学への期待
- 健康な高齢者の転倒予防 : 転倒セルフエフイカシーと関連要因の検討
- 介護施設で生活する高齢者の排便障害の実態とその要因
- 尿意を訴えない介護老人保健施設入所高齢者に対する尿意確認に基づく排尿援助の効果
- 民生委員からみた家庭内での高齢者虐待の現状
- 在宅で医療的ケアに携わる家族介護者の介護肯定感に関連する要因の分析
- 在宅脳血管障害者が寝たきり状態になる時期と要因
- 介護老人保健施設に入所している高齢者の排泄パターンに関する研究--下剤の使用状況の影響
- 尿意を訴えない介護老人保健施設入所高齢者に対する尿意確認に基づく排尿援助の効果
- 在宅で医療的ケアに携わる家族介護者の介護肯定感に関連する要因の分析
- 在宅要介護高齢者における排尿管理の実態 : 訪問看護ステーションと居宅介護支援事業所を対象とした質問紙調査から
- 高齢者の睡眠/覚醒判定におけるセンサーマット型睡眠計の有用性 : アクティグラフとの比較から