早期肝細胞癌向け病理診断支援システム
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概要
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病理組織診断は病理医の主観により行われるため,特に良性・悪性の境界病変における鑑別が重要な問題となっている.例えば,非常に初期の癌である超高分化型肝細胞癌(ewHCC)は構造異型だけでなく細胞異型も小さいため,非癌部との鑑別が困難となっている.そこで,病理組織標本画像を解析し,診断に有用な指標を提示することで病理医の鑑別を支援するシステムを開発した.本システムはGUIにより容易に操作を行うことが出来る.画像解析機能としては,肝細胞の核位置と輪郭を半自動で抽出する機能を持ち,間違った抽出結果はGUIにより容易に修正できる.そして,抽出された核位置などを用いて診断に有用な特徴量(核密度,核の集中度)を算出する機能を持つ.ewHCCの鑑別診断における特徴量の有用性を実験により評価した結果,核密度では85.7%,核の集中度では91.3%の正解率が得られ,有用な支援情報であることが示された.1枚の画像について特徴量算出までに要する時間は輪郭修正を行わない場合で2分半弱,行う場合で5分半弱であり,診断の現場で利用できるレベルと考える.
- 2009-09-09
著者
-
中野 雅行
東京女子医科大学八千代医療センター病理診断科
-
高橋 正信
芝浦工業大学 大学院 工学研究科
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中野 雅行
東京女子医科大学八千代医療センター
-
高橋 正信
芝浦工業大学
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高橋 正信
芝浦工業大学システム理工学部
-
谷本 泰章
芝浦工業大学
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