音響による接近車両検出における自車エンジン音の低減手法について(車両センシング,<小特集>ITS技術論文)

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本論文では,出合い頭衝突事故の防止をするために,車両接近を検出する手段として走行車両から発せられる音により接近車両を検出する方法を検討した結果を示している.音による接近車両検出において,自車前部に設置したマイクロホンの近傍にあるエンジンからの音の影響が大きく,自車エンジン音がない状態に比べ,検出が遅くなるため,その対策が必要である.本論文は,自車エンジン音による影響を軽減させるために,複数のマイクロホン対を用いる新たな検出方法を提案する.更に,エンジンの冷却ファンから発生する定常的な雑音については,スペクトルサブトラクション法を用いることにより大きく低減できることを示す.そして,実際に接近車両検出実験を行い実験的に評価した.その結果,複数マイクロホン対の相関値を融合することにより検出時間を改善することを確認した.また,本論文で提案している接近車両の有無の判定方法である分散値の大きさについて,スペクトルサブトラクション法を組み合わせることにより,エンジン音やエンジン冷却用のファンにより発生する音が低減でき,提案システムでの接近車両有無の指標として用いている分散値の差が大きくなり,より早い時刻において,接近車両の有無を正しく判定ができるようになることを確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-01-01

音響による接近車両検出における自車エンジン音の低減手法について(車両センシング,<小特集>ITS技術論文)

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