複局送信による連続型路車間通信システムにおける信号伝送特性改善効果の検討(高度交通システム(ITS))
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高度道路交通システムにおける連続型路車間通信システムにおいて大型車によるシャドーイングが起きた場合,車両における受信電力が急激に低下するため,信号伝送品質が劣化してしまう問題がある.そこで本論文では,シャドーイング発生確率(これ以降,シャドーイング率と呼ぶ)の低減及び信号伝送品質の改善のため,片側2車線の高速道路における複局送信を用いた連続型路車間通信システムを検討した.交通流モデルには車両トラヒック及び大型車混入率を導入し,伝搬路モデルにはライスフェージングモデルを用いた.計算機シミュレーションの結果,シャドーイング率は単局送信に比べて複局送信では1/10以下となり,複局送信によるシャドーイング率の大幅な低減効果を示した.また,信号伝送品質に関して,複局送信による同一周波数の電波干渉を判定帰還形等化器で補償することを提案した.従来の単局送信では目標FERをほとんど満たすことができなかったが,複局送信においては平均車間距離が10[m]程度であれば目標FERを満たすことが可能であることを示した.更に複局送信においては,単局送信よりも1/10以下のFERを得られることを示した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2007-04-01
著者
-
岡田 博美
関西大学工学部
-
山口 健一郎
和歌山大学大学院システム工学研究科
-
和田 友孝
関西大学システム理工学部
-
和田 友孝
関西大学工学部
-
山口 健一郎
和歌山大学システム工学部情報通信システム学科
関連論文
- VANET環境におけるコンテンツ指向型通信を用いた渋滞特性分析法(アドホック)
- 災害時緊急避難路検索におけるボトルネック検出についての一考察(社会ネットワーク)
- B-5-223 マルチリンク無線LANにおけるML-ARQ方式の一検討(B-5. 無線通信システムB(ワイヤレスアクセス), 通信1)
- B-5-165 パケット無線ネットワークにおける論理型マルチトークンパッシング方式(2)(B-5. 無線通信システムB(ワイヤレスアクセス), 通信1)
- マルチリンク無線 LAN における ML-ARQ 方式
- B-5-132 マルチメディアアドホック通信に適したLPR/MARC適応制御方式(B-5.無線通信システムA(移動通信))
- モバイルアドホック通信におけるマルチメディア統合制御方式(移動通信ワークショップ)
- B-5-307 パケット型 CDMA 無線ネットワークにおける音声/データ統合型符号割り当て制御方式
- 交通安全を目的とする車両-歩行者間通信(VPEC)を用いた状況判定アルゴリズム(移動通信ワークショップ)
- 車両衝突回避支援システム (VCASS) : 動的位置予測に基づいた衝突警告システムの開発