1550nm帯単一光子検出器の500MHz動作(レーザ・量子エレクトロニクス)
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概要
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量子情報通信の実用化において,通信波長帯における高い繰返し動作が可能な単一光子検出器は不可欠である.InGaAs/InPアバランシフォトダイオード(APD)を用いた光子検出において,繰返し動作を制限する最大の要因はアフターパルスの発生である.今回,ゲート動作型受動クエンチング回路のゲート信号に正弦波を使用し,また帯域阻止濾波器を用いてゲート用交流電圧印加に起因する雑音を除去した.この結果,小さな電子なだれ信号(電子数で〜10^5)の検出が可能となった.このことにより,APD中に流れる増倍電流を小さくし,アフターパルス発生確率を抑圧した.500MHzの繰返し動作において,量子効率13%,1ゲート当りの暗計数確率1.0×10^<-5>,アフターパルス発生確率6.5%を得た.また,繰返し周波数80MHzのモードロックレーザを減衰することにより生成した微弱コヒーレントパルス光に対して,量子効率9%,1ゲート当りの暗計数確率5.9×10^<-6>,アフターパルス発生確率0.5%を得た.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2006-12-01
著者
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