周期分極反転ニオブ酸リチウム導波路による1550nm帯における相関光子対の発生(レーザ・量子エレクトロニクス)
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概要
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量子暗号通信を実用化する上で長距離通信の実現は重要な課題の一つである.長距離通信を実現するには通信路として,光ファイバ用い,光損失が最小となる波長1550nm帯の光源を採用する必要がある.また,光源として従来のレーザ光を単一光子レベルに減衰させたものではなく相関光子対を採用すると,更に長距離通信が可能になる.その理由は片方の光子が検出された情報をもとに,いつ他方の光子が到達するかを知ることができ,その時刻の前後の短い時間だけ検出器を動作させることにより,暗計数確率を低減させることができるからである.そこで,我々はパラメトリック下方変換素子として発生効率が高い周期分極反転ニオブ酸リチウム導波路による1550nm帯における相関光子対の発生実験を行った.各ポンプ光パワーにおける光子対の発生率をポアソン分布から推定し,繰返し周波数800kHzのとき,ポンプ光パワーが5μW以下の範囲で光子対が2対以上発生している割合が低いことが確認できた.また,相関光子対の量子力学的性質を確認するためにマッハツェンダ干渉計を用いて4次の干渉実験を行った.そして,ポンプ光パワーを上げると多光子対の影響によりめいりょう度が下がることが確認できた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-09-01
著者
-
本谷 将之
日本大学量子科学研究所
-
行方 直人
日本大学量子科学研究所
-
井上 修一郎
日本大学量子科学研究所
-
行方 直人
日大量科研
-
森 茂彦
日本大学量子科学研究所
-
本谷 将之
日本大 量子科研
-
井上 修一郎
日本大学
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