低出生体重児をもつ母親と成熟児をもつ母親の育児不安の比較 : 児の退院時および退院後1ヵ月時の調査

概要

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本研究は,児の退院時および退院後1ヵ月時における,低出生体重児をもつ母親(以下,LBW群とする)32名と成熟児をもつ母親(以下,成熟児群とする)28名を対象とし,育児不安および関連要因を比較し,LBW群の特徴を明らかにすることを目的に,自己記入式質問紙調査を行った。その結果,LBW群および成熟児群の育児不安得点は,育児満足得点,夫のサポート得点,子どもの育てやすさ得点,相談相手の有無の得点との間に有意な負の相関(r=-0.37〜-0.66,P=0.000〜0.047)を認めた。また,児の退院時において,LBW群は成熟児群と比べて育児不安(P=0.037)と相談相手の有無(P=0.049)の得点が有意に高く,子どもの育てやすさの得点が有意に低かった(P=0.041)。退院後1ヵ月時では,LBW群は成熟児群と比べて育児不安の得点が有意に高く(P=0.049),子どもの育てやすさ,相談相手の有無の得点が有意に低かった(P=0.000)。以上のことから,低出生体重児をもつ母親は,成熟児に比べて育児不安が高いこと,関連要因として,子どもの育てやすさと相談相手の有無が重要であることが示唆された。