児童養護施設職員の施設内体験と感情状態 : 勤続年数による検討
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概要
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本研究は,児童養護施設職員(N=225)の施設内体験と感情状態との関連について検討し,職員の早期離職に関わる施設内体験の特徴を捉えようとした.得られた主要な結果は以下のとおりである.児童養護施設に就職後3年間およびその後2年間は「不全感」が多く体験されていた.その一方で,3年間では「保護者との良好な関係」や「仕事への慣れ」が体験されにくく,「不全感」には強い不快感が伴い,ネガティブ感情も強かった.重回帰分析の結果では,すべての勤続年数群において「不全感」のネガティブ感情への影響が認められた.しかし,就職後5年間の職員の体験する「不全感」には,より強い不快感情を伴っていた.職員のこのような心理的特徴と感情状態が早期離職の関連要因として介在している可能性が考察された.
著者
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