雇用・労働時間と資本利用度 : 価格不確実性下の競争的企業の場合
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概要
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価格不確実性下の企業理論では,短期において,労働投入は完全に可変的であるが,資本投入は固定的であることが仮定されてきた。しかしながら,労働時間は可変的であるにしても,労働者数は準固定的である。さらに,資本ストックは固定的であるとしても,その利用度(単位当り稼働時間)は可変的であるだろう。それゆえ,我々は雇用者数の準固定性と資本利用度の可変性を導入し,それにもとづいて,価格不確実性下の競争的企業の雇用・労働時間と資本利用度を分析する。この分析において,我々は,準固定的労働と可変的資本投入の概念を,次節で示すように,上記の決定変数に関する企業の2段階意志決定過程として把握する。この仮定は,欧米の労働市場の調整よりも日本の労働市場のそれをよりよく反映している。それゆえ,それは日本の労働市場の研究に応用されることができるだろう。我々の主要な結果のひとつはこうである。即ち,危険に対する企業の態度がより慎重であるほど,雇用はより小さく,労働時間はより長く,そして資本の利用度はより低い,ということである。
- 流通経済大学の論文
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