母子分離状態における母親の搾乳回数・搾乳量と産後1ヵ月の児の栄養法との関連

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出生児がNICUに入院し,母子分離となった場合,母乳分泌のために搾乳が必要になる。本研究は搾乳回数,搾乳量と産後1ヵ月の栄養法との関連を検討し,直接授乳できない母親の母乳分泌維持のためのケアを見出すことを目的とした。NICUに入院した児の母親26名を対象とし,分娩後3日目,5日目,7日目,14日目,21日目の5時点における搾乳回数,搾乳量,搾乳1回あたりの搾乳量を収集し,各データの時系列変化と産後1ヵ月時点の栄養法との関連を反復測定による分散分析を用いて検討した。その結果,産後1ヵ月時点の母乳栄養群は16名(61.5%),混合栄養群は10名(38.5%)であった。分散分析の結果,有意な交互作用がみられた組み合わせは,「栄養法」×「搾乳回数」,「栄養法」×「搾乳量」,「栄養法」×「1回あたりの搾乳量」であった。交互作用について検討したところ,母乳栄養群における搾乳回数,搾乳量,および搾乳1回あたりの搾乳量は,分娩後3〜21日目まで線形増加を示した。一方,混合栄養群では,分娩後7日目からプラトーを示した。また,母乳栄養法の主効果を検討したところ,「搾乳回数」「搾乳量」において有意差がみられた。母乳栄養群の数値は,混合栄養群よりも高い傾向がみられた。母乳分泌維持のためには,5回より多い搾乳回数を維持し,産後21日目までは搾乳量が増加するようにケアを行っていく必要性が示唆された。
日本母性衛生学会の論文

母子分離状態における母親の搾乳回数・搾乳量と産後1ヵ月の児の栄養法との関連

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