新規フッ化物徐放性接着システムの抗プラーク性

概要

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本研究では,新規フッ化物徐放性接着システムの抗プラーク性と唾液タンパクとの関係を検討した.供試材料としては酸反応性フッ化物含有ガラスフィラー配合のSI-R20401を用いた.また,対照群としてはMega-BondおよびG-Bondを用いた.まずはじめに,口腔内(上顎第一大臼歯頬側)に12時間装着した後,試料表面を走査電子顕微鏡で観察し,抗プラーク性を検討し,また,RIでラベルした口腔内常在菌である3菌種を用いて付着性を検討した.それに加え,供試材料表面への唾液タンパクの吸着をSDS-PAGE電気泳動法を用いて検討した.抗プラーク性試験では,対照群のボンディングシステムに比較してSI-R20401に抗プラーク性が確認された.また,SI-R20401表面には特有の表面構造物が確認された.今回供試した酸反応性フッ化物含有ガラスフィラー配合のSI-R20401は抗プラーク性を有し,Minimal Interventionの概念からも,臨床に有用であると考えられる.
2008-10-31