4 認知症の病態と治療(第622回新潟医学会,認知症のすべて)
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概要
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高齢化人口の増加に伴い認知症の患者数は毎年増加している.生活環境の変化に伴い,認知症の原因となる疾患の頻度も変化している.現在では,血管性認知症の頻度は少なく,アルツハイマー型認知症が約7割を占めている.アルツハイマー型認知症の現行の診断基準(DSM-IV,NINCDS-ADRDA)には,除外診断が求められているが,最近は髄液バイオマーカー,MRIによる脳萎縮の定量的評価,脳血流SPECTを用いた統計解析により積極的にアルツハイマー型認知症を診断する試みが行われている.従って,アルツハイマー型認知症の早期例のみならず,認知症の先行状態と考えられる軽度認知障害の段階でも検査所見の陽性結果によっては治療の介入を試みるケースもある.抗認知症薬としては,現在保険適応を受けている塩酸ドネペジルに加え,ガランタミンと塩酸メマンチンが治験進行中であり,根本療法としての「抗アミロイド療法」の開発も進んでいる.
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