教職課程における福祉教育に関する研究 : ボランティア活動の実態から
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概要
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教職課程を履修する本学1回生を対象に、過去4年間ボランティア活動等に関するアンケート調査を実施した。「介護等体験」の事前・事後指導のあり方、障がい者の教育・福祉に関するカリキュラム内容の再検討、「福祉教育」の基礎資料を得ることを目的とした。その結果、小中高等学校でボランティア活動や福祉に関する内容の経験のある者は、全体で平均して56%であった。主な経験内容は、車いす体験、視覚障害・聴覚障害体験、高齢者施設の訪問などで、発達障害関係は少なかった。ボランティア等経験者の75%が体験は有意義であったと回答している。また大学で現在ボランティア活動を行っている者は、20%であったが、やってみたいと回答したのは60%で、関心の高いことを知ることができた。今後はコーディネーターを設置するなどにより、積極的に需給関係を調整することが必要である。すでに活動している者の活動分野は、地域のイベントなどが16%で最も多かった。しかし、障がい者・高齢者関係4項目を合計すると、28%となり小中高等学校時代の理解推進や交流教育の成果があらわれていると考えられる。他方やりたくない理由として、約60%が授業やクラブ活動等で忙しいことをあげている。ボランティア活動の経験を通じてさらに体験を深化した事例から、今後の示唆を得ることができた。教職課程の科目として、「福祉教育」を位置づけることが必要であると考える。
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