市町村教育委員会の組織及び行政機能に関する研究
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概要
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摂南大学教育学研究第2号で、「地方分権化及び市町村合併動向下における市町村教育委員会の行政機能に関する研究-近畿2府4県市町村教育委員会調査2005-(単純集計結果)」として報告した。本研究は、その調査をもとに、市町村教育委員会の組織と行政機能等、特に当面の課題解決のために審議会等に諮問している事項及び特色ある事業を中心に分析検討を行なった。第一に、市町村教育委員会の組織に関しては、府県教育委員会との連携、市町村合併後の市町村教育委員会の組織、小規模町村の組織について、比較検討を行った。本調査では教育委員会事務局回答数のうち、約3割が何らかの組織再編を行っていた。第二に、今日的課題を審議する審議会等の設置状況とその審議内容については、学校統廃合関連が最も多く、次いで学校給食業務や幼稚園・保育所のあり方について、また教育をめぐる変化の激しい現状にあって、市町村のこれからの教育のあり方についての検討事項が多かった。特徴的な内容としては、特別支援教育の推進体制や軽度発達障害の支援センターの設置などの内容があった。第三に、教育委員会の新規事業等に関しては、圧倒的に小学校の安全緊急対策事業が多かった。学校安全対策、通学路安全対策、地域で子どもを守るネットワークづくりなど多様な取組が実施されている。次いで、家庭での学習習慣の定着等を図るため、自学自習力の育成を支援する事業が多かった。国際的に見ても、家庭での学習時間が少ない現状を反映しているものと考えられる。これらに関連して、家庭の教育機能を高めるための支援事業や家庭・学校・地域の連携に関する事業にも取り組まれている。最後に、法制度が整い2007(平成19)年4月から施行される特別支援教育の相談や推進に係る事業も今日的な課題として取り組まれている。
著者
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