母性看護実習における助産所実習の学びと意義(人間科学編)

概要

論文の詳細を見る
本学看護学科で実施している「助産所実習」についての学びを分析し,看護基礎教育における意義について考察した。その結果,実習記録から学生の学びとして【妊娠・分娩・産褥の捉え方】,【妊婦・母親の心理】,【助産師の関わり】,【助産師の役割】,【助産所の雰囲気】,【助産所の役割】,【多様な援助・ケアの実際】の7つのカテゴリーが抽出された。これらの学びは実習目標を充分満たすものであった。また,この学びには「対象の理解」,「助産師の支援」,「地域における助産所の役割」,「多様なケア」といった特徴があった。看護学生は,開業助産師の専門職としての熟練した対応に「役割モデル」を見出し,助産師から看護者としての基本的姿勢を学び取っていた。これらのことより,看護基礎教育における「助産所実習」には,対象の理解を拡げるとともに,対象者にどのように関わるかという看護の基本的姿勢や,対象者の力を引き出す看護ケアを学ぶことができるという,意義があると考える。本研究は,学生の実習記録からの学びを分析したものであるため,学生の意図を正確に読み取ることに眼界があり,この学びを一般化するためには慎重な対応を必要とする。今後はこの研究で明らかになった助産所実習における意義をもとに,学生がより学びを深めていくための、具体的な指導方法について検討を重ねていく必要がある。
千葉県立衛生短期大学の論文

母性看護実習における助産所実習の学びと意義(人間科学編)

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク