閾下/閾上視線手がかりによる注意シフト(テーマセッション,手,顔,身体表現の認識,理解)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
視線はコミュニケーションにおいて他者の心を理解する上で重要な役割を果たしている。これまで,他者の視線方向が示す位置方向へ自動的(反射的)な注意シフトを起こすことが心理学的に知られており,視線が向いた方向に提示されたターゲットに対して反応が促進される。本研究では,線画顔刺激において刺激提示時間を変数に,視線の意識的気づきに求められる時間的閾値を測定し,線画顔の瞳の位置を横線に置き換えた刺激,目の位置を矢印に置き換えた刺激の測定とともに比較・検討した(実験1)。その結果,顔刺激<矢印刺激<横線刺激の順に位置方向検出に必要な時間は長くなることが示された。次に,線画顔刺激のみを用いて,顔刺激の刺激提示時間を変数に顔刺激の後に提示されるターゲットの検出について,提示時間が閾上/閾下である場合とで検討した(実験2)。その結果,視線が意識的に気づく条件でも,気づかない提示条件でも,ターゲットに対する自動的シフトは起こらないが,むしろターゲットが視線手がかりに対して無効な場所に提示される場合において,抑制的な働きを持つことが明らかになった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2008-08-29
著者
関連論文
- 俳句印象の心理的構造と脳活動の対応(BCI/BMIとその周辺,一般)
- 通過・反発事象の知覚をもたらす視聴覚情報統合における事前的・事後的側面の心理脳科学的解明(日本基礎心理学会第27回東北大会,大会発表要旨)
- 表情認知の性差と生涯発達 : 集団式表情認知検査課題を用いた検討(行動系)
- 絵画印象の心理的構造と脳活動の対応(BCI/BMIとその周辺,一般)
- 聴覚情報フィードバックによる発声感覚の時間的再較正(マルチモーダル,感性情報処理,視知覚とその応用,一般)
- 人と共存するロボットシステムの展望
- 異なる位置空間に提示される視覚刺激の知覚的結合(「実・仮想空間の知覚・認知」及びヒューマン情報処理一般)
- 閾下/閾上視線手がかりによる注意シフト(テーマセッション,手,顔,身体表現の認識,理解)
- 閾下/閾上視線手がかりによる注意シフト(テーマセッション,手,顔,身体表現の認識,理解)
- 閾下/閾上視線手がかりによる注意シフト(テーマセッション1)
- 呼吸と体動の無拘束な計測による睡眠深度推定
- 教育実地研究に関する教育心理学的研究(10)
- 教育実地研究に関する教育心理学的研究(9)
- 教育実地研究に関する教育心理学的研究(8)
- 教育実地研究に関する教育心理学的研究(7)
- 教員養成学部生の進路選択に対する自己効力
- 教育実地研究に関する教育心理学的研究(6) : 教員養成学部生の教師効力感の変容について
- 大学生における自我同一性地位と進路決定 : 教育学部生の場合
- 土偶の顔における表情および印象評価の測定 : 感性考古学的アプローチ
- モダリティ・ディファレンシャル法による形容詞対の感覚関連性の分析
- 「性格」単語を認知する : パーソナリティ語情動ストループ実験による検討
- 変化知覚における特徴検出と位置検出の差異(「感性情報処理の基礎と応用」及びヒューマン情報処理一般)
- 脳活動の多変量パターン解析を用いた腕時計のデザイン評価(バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング)
- 脳はなぜ美に魅せられるのか : 美を計る : 脳の非侵襲イメージングから美はどのようにわかるか
- 芸術と脳
- 絵画認知における感性評価の脳メカニズム (第11回認知神経科学会) -- (シンポジウム 機能的脳画像の最近の展開)
- 色彩の好みに関する発達的研究
- Analyses of the sensory-relevance of adjective pairs by the modality differential method
- 顔の主観的魅力評価における絶対的価値と相対的価値の脳内表象(一般セッション,人の視聴覚情報処理とPRMUの接点)
- 顔の主観的魅力評価における絶対的価値と相対的価値の脳内表象(一般セッション,人の視聴覚情報処理とPRMUの接点)
- 発話行動および同時性判断にみられるDAF順応による時間的再較正(一般セッション,人の視聴覚情報処理とPRMUの接点)
- 発話行動および同時性判断にみられるDAF順応による時間的再較正(一般セッション,人の視聴覚情報処理とPRMUの接点)
- 顔の選好形成における選択のフィードバック効果 (ヒューマンコミュニケーション基礎)
- 顔の選好形成における選択のフィードバック効果(フォーラム顔学+HCSジョイントセッション,顔とコミュニケーション)