木の文化の形成 : 韓国編 第1部(研究課題:日・韓比較民俗研究,I 共同研究)
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概要
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このレポートでは韓国における樹木と山野の利用を取り上げた。その理由は,金属と陶磁器を多用してきたとされている韓国の物質文化を問い直してみたいという意図があり,もう一つの理由は,日本との関係において比較検討していく目的があった。日本における木の文化の形成を探っていく上で,韓国の存在は重要であると考えたからである。その手始めとして,韓半島は多様な植生に恵まれており,利用目的に応じた樹木の利用がなされていることを概観した。さらに木の文化を考えるとき,その基本的要素として林野利用のあり方を探る必要がある。ここでは,韓国東北部の江原道の山村において,どのようにして人々が林野を利用し,樹木を活用してきたかを記録し日本との比較材料とした。私はこの林野利用は木の文化の基層部分と考えており,韓国東北部においては活発な林野と木材の利用がおこなわれてきたことを確認した。今回は韓国における木の文化の基層部分を中心に報告する。
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