好色と武勇 : 日本人のライフスタイルの研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
神代神話の時代から近世末まで、物語や軍記、説話などの文芸や、能、歌舞伎などの演劇に、実に多くの人物が登場してきた。実在の人物も史書や記録におびただしく記載されてきた。書かれた文芸や歴史は人間像のサンプルであり、バルザックふうに言えば「人間喜劇」である。そこには日本人の生きざまのすべてがある。日本人はどういう人間に惹かれ、どんな生き方を恰好よいとしたか、この厖大な「人間喜劇」を観ていくうちに、その中から時代を貫いてつづく際立った生のスタイルが浮かび上がってくる。「武勇」に賭ける男らしい男と、「色好み」に心をくだく「みやび」な男、この二つのタイプである。前者はスサノオからはじまり、後者はオオアナムチを遠祖として、時代を超えて人間の生き方の二大系譜をつくりあげた。ライフスタイルを通して、日本人の人間観を見つめる試みである。
著者
関連論文
- 生き方の美学 : 「みやび」から「いき」へ
- 悪党の美学 : 日本文化史にみる男の生き方(2)
- 好色と武勇 : 日本人のライフスタイルの研究
- つわもの道 : 時代がつくる男のスタイル
- 間 : 日本文化の基本思想
- 奥 : 日本空間の基本原理
- 離 : 癒し空間の思想と演出
- 五大の癒し空間 : 水御堂と墳丘庭
- 癒しのイエ : 環境治療論序説
- 京に生きる : 癒し空間の構造
- 武蔵坊弁慶 : 日本人の心性史の試み(2)
- 武蔵坊弁慶 : 日本人の心性史の試み
- 天狗の癒し : 後白河院記(三)
- 神仏あそびの癒し : 後白河院記(二)
- 今様歌の癒し : 後白河院記(一)
- 吉野考--癒しの地形学
- 音曲の癒し--サイコセラピ-文化誌の試み-1-
- スティグマの復讐劇--『東海道四谷怪談』論