日本における外国人看護師の保健医療活動への適応実態 : 医療現場という視点から
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概要
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本研究は、日本の医療機関に勤務している外国人看護師が医療現場でどのような看護現状を体験し、かつどのように日本社会での生活、医療や看護の現状へ適応していくのか、その適応実態を明らかにすることを目的とした。医療機関に勤務している外国人看護師6名を対象に適応実態に関する半構成面接を実施し、質的帰納的に分析した。分析の結果、【施設のサポートの要因】【文化価値観の影響】【看護役割への影響】【風習への理解】【言葉の対応の困難さ】という5つのカテゴリーが抽出された。本研究では異国で人、特に病気という時期にある人と深く関わる外国人看護師の適応過程において、自分の文化を捨てて相手の文化に染まることではなく、既に身に付いていた自国文化と新しく接触した文化の両者をとけ込ませ、自国・他国の違いを越えた一人の人間としての生き方、考え方、価値観、世界観を作りあげることであると考えられる。日本の看護師資格を持つ外国人看護師雇用には雇用側での日本社会での生活、医療や看護の現状の理解を深めるなど、外国人看護師のためのサポート体制の整備も不可欠であると考える。
- 群馬パース大学の論文
著者
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大野 絢子
群馬パース大学
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大野 絢子
群馬パース大学保健科学部看護学科
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木内 妙子
群馬パース大学
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王 麗華
群馬パース大学
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大野 絢子
群馬パース大 保健科学
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大野 絢子
群馬パース大学 保健科学部看護学科
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