建学の精神について -多様性における不動点-
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概要
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本稿では、創設110周年を迎えた柳城学院の建学の精神を改めて問い直す試論である。ここでは、学院生活の意味の中心としての建学の精神を、「ゆらぎや多様性における不動点」として理解することを試みた。多様な学院生活が、その多様性を十全に実現しながら一つの共同の生活となる建学の継続的な営みのうちに、不動点としての建学の精神を見出すということが、本稿の基本的な立場である。ここでは、聖書の使信として「愛をもって仕えよ」という言葉を受け取り、日々の学院生活を含めた日常生活のなかで私たちがこの言葉のうちにあって常に問われ、また学院生活において出される問いに対してこの言葉が絶えず応答していることを示した。私たちは、多様な学院生活の不動の中心点として聖書の使信を見出し、問いかけと応答との対話的な生活のなかで、日々、愛によって結ばれた共同体に与っている。それは、今日に至る建学の営みに参与することである。
- 名古屋柳城短期大学の論文
- 2008-12-20
著者
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