韓国産カギバビメハマキ属について
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概要
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韓国産Ancylis(カギバヒメハマキ)属のヒメハマキ18種について総説し,検索表を提出するとともに,A. geminana (Donovan)ナミモンカギバヒメハマキを除く17種について,成虫の全形図および雌雄交尾器図を掲載した.これらの内3種(A. kenneli Kuznetzov チャモンカギバヒメハマキ,A. loktini Kuznetzovコカギバビメハマキ,A. nemorana Kuznetzovカギバヒメハマキ)は韓国未記録で,カギバヒメハマキは江原道で得られた3♂,コカギバヒメハマキは江原道,全羅南道ならびに済州道産の5♂5♀,チャモンカギバヒメハマキは江原道産の1♀を記録した.また,A. uncella ([Denis et Schiffermuller])ウスベニ力ギバヒメハマキはこれまで北朝鮮からは記録があったが,今回江原道で得られた2♂を記録した.長らくA. hylaea Meyrickと同定されてきたナツメカギバヒメハマキは,日本での状況と同じく(奥, 2003),真のhylaeaとは別種で,A. saliva Liu, 1979の学名を当てた.本種は韓国ではZizyphu jujube M.ナツメ(クロウメモドキ科)の重要害虫となっている.他種については,韓国では幼生期の判明していないものが多い.A. unguicella (Linnaeus)を除く17種は日本との共通種である.
- 2007-06-30
著者
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裴 良燮
Department of Biology, College of Natural Sciences, University of Incheon
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安 能浩
Department of Biology, College of Natural Sciences, University of Incheon
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裴 良燮
Department Of Biology College Of Natural Sciences University Of Incheon
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安 能浩
Invertebrate Research Division National Institute Of Biological Resources Environmental Research Com
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