聴覚障害児が医療の場で受ける困難に関する文献検討
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概要
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目的:聴覚障害児が医療の場で経験している困難の現状を検討し, 今後の研究の焦点を明確にすること。研究方法:聴覚障害児の医療場面での困難について, MEDLINE, CINAHL, 医学中央雑誌を用いて過去10年間(1997年〜2008年) の国内外の文献検討を行った。集められた14件の文献を, 聴覚障害児の状況理解・障害認識, 医療の場で起こる出来事への児の対応, 聴覚障害児の医療への参与, 聴覚障害児-医療者のコミュニケーション4つ視点から内容を分析した。結果・考察:児の治療に対する状況理解や, 医療処置への反応・行動について検討した文献はほとんどなく, 医療を受ける聴覚障害児の姿は明らかにされていなかった。また, 看護師が彼らをどのように支援しているのかも具体的に述べられていなかった。児とのコミュニケーションについては複数の文献が取り上げており, 意思疎通を図ることの難しさに対して多くの医療者が困っていることが文献から推察された。今後の研究では, 聴覚障害児の医療場面における行動や反応について焦点をあて, 医療を受ける児の様子を明らかにすることが求められている。
- 宮崎大学の論文
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