保育者の意図・願いを見据えた実習日誌の記録の試み
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概要
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子どもとともにある日常の実践において,保育者は常にどうすることが子どもにとっての善であるかを考えている。言い換えれば,教師として子どもの前にあるとき,保育者の行為にはつねにすでに教育的な意図と願いが含まれているといえる。この意図と願いは,保育者の専門性に深く関わるものである。それゆえ,実習生にとって,子どもに対する保育者のあらゆる行為の中に必ず教育的な意図と願いが存しているということを知ることは非常に重要である。筆者らは,実習日誌の記述欄の中に,「保育者の意図・願い」という欄を新たに設けた。この研究の目的は,「保育者の意図・願い」欄の存在によって,実習生の子ども理解,保育者の行為の意味の理解,保育者の意図と願いへの理解にどのような影響を与えているかを実習日誌の記述の分析を通じて検証することにある。この欄を記述することによって,実習生は保育者の意図・願いに気づくことができるようになったということが明らかに出来たものと考えられる。
- 大阪樟蔭女子大学の論文
- 2009-01-31
著者
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