献立作成要因についての一考察 : 本学食物栄養学専攻生の選択メニューの栄養評価
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概要
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1年次後期の10月から11月にかけて、本学食物栄養学専攻の52期生から54期生までの学生150名を対象に、実物大の料理カードを使用して、昼食メニューをカフェテリア方式で選択してもらい、その際にどのような理由でどのようなメニューを選んだかを調査した。併せて食生活に関するアンケート調査を行い、喫食者の心理を理解した上でそれを献立作成に活かすことを目的として分析を行った結果は次のとおりである。1)主食46種、主菜51種、副菜54種その他52種から選択した昼食メニューは、魚を主材料とする和食料埋か多く、副菜に野菜のサラダや和え物を取り入れ、和風の汁物と果物を添える献立が多くみられた。2)選択したメニューの平均栄養量は、エネルギー750±151kcal、蛋白質31.5±7.1g、脂質26.1±12.0g、炭水化物93.3±20.0gであり、学年による差はみられなかった。食事摂取基準と比べると、脂質がやや多めではあるが、その他の鉄、カルシウムやビタミン類は食事基準値に近い値であった。3)選択理由別栄養量からみると、「自分の食べたい物から」「洋食から」については、エネルギー、脂質とも基準値より多く、なかでも「洋食から」については、和食との比較で脂質に有意な差(p<0.001)が認められた。4)個人データの中から選んだ基準値に最も近いメニュー2例と基準値から大幅に離れたメニュー2例の栄養量を比較すると、その選んだ理由が栄養のバランスに影響を及ぼしていると考えられる。5)食生活に関するアンケート調査結果については、52期生では、朝食をとらない、調理済み惣菜や弁当を食べることが多い反面、メニューを選択する際には、栄養成分表示や色彩のバランスに配慮していることが伺われた。53期生では、他の学年に比べると朝食を摂っている者は多いが、昼食は簡単に済ます傾向がみられた。54期生では、他の学年と比較して肉と魚では肉が、和食と洋食では洋食が好まれている傾向がみられた。
- 2007-03-20
著者
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