校外実習の事前指導における教育効果に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
校外実習の事前学習として、献立作成の効率化をはかる目的で、実物大の料理カードを使用して昼食メニューをカフェテリア方式で選択し、自分で栄養価計算をして栄養基準量に対する充足率を算出し、その結果から問題点を探り修正献立をたてるという方法で3回の調査を行い、食生活に関するアンケート調査との関連について分析を行った結果は次の通りである。1)メニュー表のみで選択した初回のエネルギーは920±259kcal、蛋白質は36.8±12.8gと基準値を大幅に上回っていた。実物大の料理カードを見て選択した2回目の調査でもまだ全体的に基準栄養量を上回っているが、修正後の充足率は、蛋白質を除けばほぼ理想に近づき、初回に比べると各栄養素のバラツキも小さくなり、PFC比率も改善された。2)1人暮らしは全体の38.0%で、ほとんどは食事作りをしているが、家族と同居している学生の3分の2は食事作りをしていない。修正前である2回目についてみると、「食事作りをする」群ではカルシウム、ビタミンB1を除いて1人暮らしの群の方が家族と同居の群に比べて全体的に高率である。3)主食は和食料理が66.0%、和食以外は34.0%でご飯料理が9割を占め、献立の組み合わせでは主食、主菜、副菜共に和食を選んだ者が50.0%である。4)食生活アンケートで自分や家族の食生活に関心があると答えた者は全体で74.0%と高いが、食材や食品についてよく知っている方だと思うと答えた者は14.0%と低い。3人に1人は朝食をとらないことがあると答え、特に1人暮らしでは2人に1人と高率である。5)主菜の主材料は、味、色彩のバランスを考えてメニューを選んでいる群は、魚、肉、豆製品の順であるのに対して、考えずにメニューを選んだ群については、魚、豆製品、肉の順となっている。副菜の主材料は、味、色彩のバランスを考えてメニューを選んでいる群は、緑黄色野菜の割合が多く、メニューの色彩が豊富であると考えられる。6)主材料と肉・魚の食習慣との関連をみると、魚が多い食習慣の群は、肉が多い食習慣の群に比べて主食、主菜共に和食の料理を選択する者が多く、いわゆる日本型の食事形態が多い傾向がみられた。
- 2004-03-20
著者
関連論文
- 献立作成要因についての一考察 : 本学食物栄養学専攻生の選択メニューの栄養評価
- 校外実習の事前指導における教育効果に関する研究
- 大粒米・長粒米の食味テスト
- Bioplorerを用いた学内トイレの細菌汚染調査
- 高齢者の食生活に関する調査
- 子供の食生活に関する調査
- 食塩摂取量に関する研究 : 市販食品の低塩表示についての一考察
- 生活科学・家政専攻学生の意識と実態
- 健康づくりについて
- 〔栄養士養成〕校外実習の事前指導における教育効果に関する研究
- 本学学生の出し汁の嗜好性と食嗜好との関連性について
- 鈴鹿山麓周辺地域の食文化 : 亀山市の山間地域周辺
- 三重短期大学学生の食生活実態調査
- ヒトエグサ(Monostroma latissimum WITTROCK)の生長過程に関する研究
- 三重県の食生活50年
- 中国産デンプンの2,3の性質について
- 中国産アワのタンパク質含量について
- Total Dietary Fiber (TDF)法による海草および米の食物繊維量
- 海藻の酵素分解性について
- 校外実習の現状と課題 : 過去5年間の実習希望調査と就職状況から
- 栄養士養成における校外実習に関するアンケート調査 : 実習についての学生の自己評価(調査報告)