進学志望動機に関する検討 : 保育・幼児教育専攻学生を中心として(人文・社会科学系)
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概要
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本研究では、保育・幼児教育専攻学生の進学志望動機の認知構造を明らかにし、他専攻学生との比較検討を試みることを目的とした。短期大学および専門学校の在学生712名(保育専攻群341名・他専攻群371名)を対象として、進学志望動機についての質問紙調査を実施し、まず、21の質問項目についての項目分析を行った。その結果、資格志向や専門的知識・技術の習得への志向の強さが際だった特徴であることが明らかとなった。次に因子分析により、4因子(「肩書・経済価値」「教養」「無目的・享楽」「資質能力伸長」)が抽出された。それらの各下位尺度得点平均値を算出したところ、先行研究により指摘された享楽志向等の望ましくない動機の高さは認められず、「教養」および「資質能力伸長」得点が高く、積極的動機の強さが示されたことから、進学時の志望動機の健全さが伺われた。さらに、保育専攻群と他専攻群とを比較した結果、すべての下位尺度について有意差がみられ、保育専攻群は「資質能力伸長」得点が高く、「教養」「肩書・経済価値」「無目的・享楽」の各得点は他専攻群よりも低いことが明らかとなった。得意とする保育分野における自らの力を伸ばすことを明確な進学目的とし、広く教養を身につけるための勉学や収入・肩書き等への志向が低いことが、保育専攻群の特徴であることが伺われた。今後の課題として、進路の選択決定過程を考慮に入れた調査による、より詳細なデータについての分析検討の必要性が示唆された。
- 淑徳短期大学の論文
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