看護形態機能学の知識習得に関連したバリアとニードの構造(保健福祉学部看護学科)
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概要
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本研究は、「からだ」に関する知識習得時の「バリア」と「ニード」の構造を明らかにする目的で、卒業間近の4年生75名を対象に、質問紙調査を実施した。結果、98.7%の学生が、「からだ」に関する知識は重要であるとしながら、90.7%の学生は知識を看護実践に繋げられず、98.7%の学生が、臨床場面で知識がなく困ったと回答していた。因子分析の結果、「バリア」を示す18項目から7因子が抽出され(累積寄与率52.306%、x^2値32.356、P=0.959)、「看護形態機能学独自の難解さ」、「思考を阻む実習の学習環境」、「見出せない看護との繋がり」、「専門用語や数式に対する拒否反応」、「知識統合を阻む応用力の不足」、「包括的な患者理解に繋がりにくい系統別知識体系」、「イメージのしづらさ」と命名した。「ニード」を示す14項目からは5因子が抽出され(累積寄与率52.763%、x^2値24.740、P=0.779)、「疾患と統合した知識習得へのニード」、「臨床場面に直結した知識習得のニード」、「多様な学習教材へのニード」、「カリキュラム構成へのニード」、「教授法工夫へのニード」と命名した。本研究で抽出されたバリア因子とニード因子は、(1)学生のレディネス(Readiness)、(2)授業内容(Subject Contents)、(3)教育方法(Education Method)、(4)学習環境(Environment)の4つの要素に集約でき、これら4つの要素への具体的戦略の必要性が示唆された。
- 西南女学院大学の論文
著者
-
清村 紀子
西南女学院大学保健福祉学部看護学科フィジカルアセスメントProjectチーム;サポート部門
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梶原 江美
西南女学院大学保健福祉学部看護学科
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鹿嶋 聡子
西南女学院大学保健福祉学部看護学科
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鹿嶋 聡子
西南女学院大学保健福祉学部看護学科フィジカルアセスメントprojectチーム;教育部門
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清村 紀子
西南女学院大学保健福祉学部看護学科フィジカルアセスメントprojectチーム;総括部門
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清村 紀子
西南女学院大学 保健福祉学部看護学科
-
清村 紀子
西南女学院大学
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