看護大学生の睡眠習慣と食習慣に関する研究
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概要
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研究目的:当大学の過去2年間の保健室での利用状況をみてみると、頭痛・腹痛・体調不良など内科的な主訴で保健室を訪れる学生は少なくなく、これらの不定愁訴は食習慣のみでなく睡眠を含めた生活習慣との関連も否定できない。将来、保健医療の立場から健康教育に携わるであろう看護大学生が、既習した専門知識を自己の生活行動にどう反映しているかを把握することは、専門知識を持つ看護大学生への健康教育を行う上で重要である。そこで、本研究は健康知識を習得した学生の生活行動を睡眠と食生活の視点から実態を調査し、適切な健康教育を行うための示唆を得ることを目的とする。研究方法:対象者は、本学の4年次の女子学生で特別の場合を除く過去一ヶ月間の睡眠状態と食習慣について、質問紙への自己記入法によるアンケート調査を行った。対照群は先行研究での調査対象者であった県内の看護学校(全日制)2校の3年次女子である。調査内容は、年齢、BMI(Body Mass Index)、睡眠習慣と食習慣に関する項目である。結果及び結論:1)看護大学生の睡眠習慣を看護学生と比較すると、平目は有意に看護大学生は就寝・起床時刻が遅く、「朝目覚めたとき気分が悪い」、「昼間我慢できない程眠い」と回答した学生の比率が高かったことから、就寝の習慣を早めに改善する必要性が示唆された。2)家族と同居している看護大学生は、一人暮らしと比較して睡眠量が有意に少なかったことから、十分な睡眠量の確保の指導的関わりの必要性が示唆された。3)食習慣について、看護大学生は看護学生と比較して有意に各食事とも欠食の傾向を示し、食事のとり方の改善の必要性が示唆された。4)朝食については、一人暮らし群が有意に欠食する学生の比率が高く、夜食をとる傾向があり、朝食の欠食は夜食との関連が示唆された。5) BMI分類による食習慣の傾向については、やや肥満以上群に昼食の欠食の傾向がみられ、食品の摂り方についての工夫の必要性が示唆された。
著者
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