ライジングプレートメータを用いたシバ優占草地の草量推定に影響を与える要因の解析
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概要
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地上部草量とRising plate meter (RPM)値の線形回帰式の残差に影響を及ぼす要因を,パーティション分析を用いて抽出した。回帰式に与える要因の影響度を検出し,計測時の留意点を検討した。生存部草量の残差に最も強く影響する要因は枯死部率であり,枯死部率の高い早春はRPMを用いた草量推定に適さないことが示された。さらに,RPM値8.4で二分化されることが明らかになった。RPM値8.4未満ではより精度の高い線形回帰式が得られたが,RPM値8.4以上では精度が著しく低下することが示された。全体草量の残差は,枯死部草量の残差に強く依存しており,この枯死部草量の残差を今回利用した説明変数で説明するのは困難であった。従って,RPMを用いた測定において全体草量の推定精度を高めるには,枯死部に留意して計測する必要がある。
- 日本草地学会の論文
- 2008-07-15
著者
-
冨松 元
茨城大学理学部
-
板野 志郎
畜産草地研究所
-
堤 道生
畜産草地研究所
-
板野 志郎
岐阜大学農学部附属農場
-
板野 志郎
近畿中国四国農業研究センター:畜産草地研究所
-
堤 道生
農研機構近畿中国四国農業研究センター
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