脳血行再建術の現状と将来(<特集>頭蓋内血行再建のすべて)

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
血管内外科治療技術の進歩は,脳卒中の外科治療に大きな変化をもたらした.脳血行再建術においても,頭蓋外の動脈狭窄病変に対する治療では,その多くが血管内外科治療に置き換わりつつある.また,脳動脈瘤に対する血管内外科治療の適応は急速に広がりつつある.この結果,外科治療の対象となる動脈瘤は,単純な治療法で治療可能な動脈瘤ではなく,バイパスも含めた複雑な治療を必要とするものが相対的に増えている.また,慢性脳虚血に対するバイパスのエビデンスが確立しつつあり,頭蓋外-頭蓋内血行再建は血管内外科治療では対応できないものであり,今後,頭蓋外-頭蓋内血行再建はさらに確固たる位置を占めると予想される.したがってバイパス手術は,脳卒中の外科治療の必須要件になると思われる.本稿では,バイパス手術の現状と将来を展望したい.特に,術中血管撮影の登場,定量的血流測定の進歩,そして過灌流の画像診断などについて述べる.
日本脳神経外科コングレスの論文
2008-08-20

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク