ゲームHexにおける必勝手順の検証プログラム
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概要
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ゲームHexは、先手必勝手順の存在が証明されているが、具体的な必勝手順を求めることは長年の研究課題である。これまでに示されている必勝手順は、ユニオン連結による盤面分割が多用されている。今後大きな盤面における必勝手順を導くためには、人の手で盤面分割を行い、コンピュータでその細部の検証を行うなどの共同作業が必要になる。そこで、本稿では、連結の判定を行うプログラム(プログラムAとB)を作成した。プログラムAは、通常のand-or探索にHex特有の技法を導入し、探索効率を向上させたものである。プログラムBは、プログラムAに、仮想準連結に基づく連結判定法などを組込んだものである。両プログラムの性能評価のために、野下の示した7×7と8×8の必勝手順の正しさを検証した。その結果、両方のプログラムにおいて、極めて短時間で検証を終えることができた。さらに、人間の熟練者と同じ程度に正確な盤面解析を行っていた。本稿のプログラムは、必勝手順の検証・発見に充分実用的な性能を持っているといえる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2008-03-12
著者
-
野下 浩平
電気通信大学電気通信学部情報工学科
-
三島 健
電気通信大学大学院電気通信学研究科情報工学専攻
-
三島 健
電気通信大学情報工学専攻
-
櫻井 英俊
電気通信大学大学院電気通信学研究科
-
吉元 昭裕
電気通信大学大学院電気通信学研究科
-
櫻井 英俊
電気通信大学情報工学専攻
-
吉元 昭裕
電気通信大学情報工学専攻
-
野下 浩平
電気通信大学情報工学専攻
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