知的障害児における原初的記憶方略
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概要
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どこに何が隠されているかを記憶しておくためには、隠された事物と場所を点検したり、隠された事物を命名するといった記憶方略が必要である。また、自分で隠すときには何らかの手がかりがある場所に隠すほうが後で見つけやすい。本研究は精神年齢2歳代から5歳代の知的障害児を対象にこうした原初的方略の使用について、筒課題と手がかり課題を用いて検討した。その結果、以下の点が示唆された。(1)知的障害児は精神年齢3歳代から点検方略を使用しはじめるが、命名方略の使用は5歳代でも難しい。(2)精神年齢2歳代より、サイズや色の違いを手がかりとして事物を隠すようになるが、位置を手がかりとするのは精神年齢5歳代である。(3)原初的記憶方略の使用者は同一精神年齢の健常幼児よりも少ない。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2000-11-30
著者
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