精神遅滞児の記憶課題における自己チェック訓練の効果
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概要
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学習-テスト試行が繰り返される自由再生課題において、自己チェックに焦点を当てた方略の訓練効果を検討した。転移課題は対連合課題である。両課題とも被験者が全項目再生できると判断するまで学習を続けさせた。記銘刺激は命名できる日常物の絵カードである。被験者はCA5-6歳の健常児群、MA5-6歳の遅滞児群、およびMA7-8歳の遅滞児群である。第1試行で再生できた項目を維持すると同時に、再生できなかった項目を改めて学習するという方略を訓練した結果、(1)健常児群では、この方略を完全に習得し、訓練の直接効果および転移効果が認められた。(2)低MA遅滞児群でも、訓練の直接効果および転移効果が認められたが、方略の習得は部分的であった。(3)高MA遅滞児群では、天井効果のため直接効果は認められなかったが、転移効果は認められた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1994-11-30
著者
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