精神遅滞児における加法計算のストラテジー(実践研究特集号)
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概要
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小学校特殊学級に在籍している、他に障害を合わせ持たない軽度精神遅滞児20名に対して、1位数+1位数の加法計算を行わせた。そこで観察されたストラテジーの出現頻度を明らかにし、ストラテジーの特徴を検討した。観察されたストラテジーは、「2集合の和」「数え足し」「10の補数」「他の加算補正」「念頭操作」であった。このうち「2集合の和」と「数え足し」は3つのタイプのストラテジーが観察された。加法計算の和が10以下の場合は「念頭操作」が多く選択され、和が11以上の場合は「2集合の和」、「数え足し」、「10の補数」が多く選択された。また、被加数、加数の大小では選択されるストラテジーに変化が見られないが、同数の場合は「数え足し」が減り、「念頭操作」が多く選択された。誤答の要因として、計数操作の未熟と操作の量の多少が考えられた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1997-03-31
著者
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