言語発達遅滞児における乳児期初期母子相互交渉性に関する調査面接法による研究 : 正常群と対比して
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概要
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言語発達に遅れのある3才幼児30名の母親たちに、筆者らの考案作成した調査用紙を用いて、乳児期初期の母子関係について調査面接し、同時に実施した正常幼児60名の結果と対比した。これによって臨床上問題とされる「おとなしさ」の実態が母子言語関係の貧困さを表わしているという臨床仮説の検討を行なった。面接調査によって得たデーターは、項目毎に集計され、%を算定、これをもとにして幼稚園×保育園、幼稚園×遅滞児、保育園×遅滞児、幼稚園+保育園×遅滞児のそれぞれの間でX^2検定を行なった。有意差のみられた項目を選出し考察したところ、(1)言語発達遅滞児の乳児期にみられる「おとなしさ」は母子言語関係の貧困さと大きな係わりをもつこと、(2)母子言語関係の豊かさは、学歴とも関係していること、が明らかになった。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1982-03-31
著者
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