教養教育の再構築 : 「学習意欲」と「動機づけ」の視点からかんがえる
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概要
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現在の社会状況のなかで学校教育は従前のありかたでは継続できなくなってきている.子どもの学習意欲は継続的な低下とそれにともなう「まなびからの逃避」,教育をもっぱら市場経済の文脈・概念で把握する「実学」志向が顕著になってきているためである.とくに高等教育における教養教育は,並行しておこなわれる職業教育と対比されるため,学習忌避の対象となりやすい傾向がある.本稿は,現在の教養教育が直面している問題に対し,教養教育に従事する教員がいかに対応するべきかを論じている.教養教育における学習忌避は学習開始段階における動機づけの失敗とその結果としての寡少な学習意欲を原因としているとの観点から,学習の動機づけを十全におこなうための教育実践内容の再考が必要なことを具体的に指摘した.また,現在の教養教育の問題には,今後,教育そのものが直面し,対処をせまられるとかんがえられる問題-教育実践の場の市場化-をさきどりしているという性格もみられることをのべた.
- 2008-05-20
著者
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