ポジショナル・ジェスチャ : クメール語のための単純なジェスチャ文字入力

概要

論文の詳細を見る
クメール語の音節文字の多くは、子音、従属母音記号、付加記号、下付き子音などから形成されているため、文字入力は難しい課題である。本論文では、クメール語の筆記の特性に沿って、音節文字入力のための非常に単純なジェスチャ認識を提案する。ポジショナル・ジェスチャでは、クメール語の文字入力において、単純なジェスチャ・コマンド(原則として左、右、上、下、中)が使用される。我々の考案したポジショナル・ジェスチャモデルでは、5人のネイティブユーザの平均入力速度は、マウスを使用した場合17.68文字/分、トラックボールを使用した場合17.72文字/分となり、カンボジア国家ICT庁(NiDA)のソフトウェアキーボードを使用した場合(29.13文字/分)より遅い。しかしながら、ポジショナル・ジェスチャ文字入力手法は、初心者にも使いやすく、また、タブレットPC、携帯電話、PDA、ポータブルゲームプレイヤといった多くのモバイルコンピューティングデバイスにも適用可能である。さらに、この手法は、ミャンマー語、バングラ語、タイ語、ヒンディー語のような他の音節文字にも展開することができる。
2008-01-31