1方向の制御メッセージにより最短木を構築するアドホックマルチキャストルーチングプロトコルの性能評価

概要

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近年,アドホックネットワークの普及に伴い,動画や音声などのストリーミングあるいはビデオ会議といった同報型のサービスも検討され始めている.このような同報通信に対しては,マルチキャストルーチングを用いることで,効率良く通信を行うことが可能となる.一方,アドホックネットワークでは,インターネットに比べて通信品質が低く,無線リンクの資源も限られているため,マルチキャストデータ配信のホップ数,及び制御メッセージあるいは無駄なデータトラヒックを低減する必要がある.筆者らは,これらの要求を満たすため,送信者ごとの最短木を構築し,オーバヘッドを低減したDense Modeの動作を保証する新しいルーチングプロトコルの提案を行っている.本稿では、提案方式をネットワークシミュレータにより評価した結果について述べる.評価では,高い配信率を提供するODMRPとの比較を行い,制御メッセージのオーバヘッドを減らし,さらに高い送信レートのマルチキャストトラヒックにおいて,ODMRPより高いデータの配信率を達成するすることが可能であった.
社団法人電子情報通信学会の論文
2007-03-01