移動ノードからのデータ送信を対象とするMobile IPネットワーク上でのTCP通信高速化手法(セキュリティ,信頼性,モバイル,一般)

概要

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近年、携帯電話やホットスポットなどのモバイルコンピューティング環境が急速に普及しており、ノートPCなどの移動ノードを用いた電子メールやWeb検索などが広く行われている。特に最近は移動ノードからの情報発信も行われるようになっている。しかしこのような環境では、無線リンクにおける伝送誤りやハンドオフを原因とするパケットロスの増加により、TCP通信において不必要な輻輳制御が多発し、スループットが低下してしまうという問題が指摘されている。本稿では、Mobile IPにより移動管理を行っているネットワークにおいて移動ノードがデータを送信する場合を対象として、無線リンクでの伝送誤りと無線ノードの移動に伴うハンドオフにより発生するパケットロスに対して、不要な輻輳制御を生じさせずにTCPのスループット低下を防止する方式について提案する。この方式は具体的には、パケットロスの原因を明示的に知らせるELNの利用、TCPのSACKオプションによる選択的確認情報を用いた積極的な再送、タイムアウト再送フラグと輻輳ウインドウのロールバックによるタイムアウト時の輻輳制御回避、Mobile IPの手順と協調したFA間のTCP情報の共有などを特徴とする。
2006-07-06